[A.3] 地球上と月面上での自由落下の比較
地球上と月面上で,同じ質量の小石を同じ 高さ(ここでは100m)から同時に自由落下させる場合を想定する. 質量を m[kg] とすると,地球上では mg[N] の, 月面上では mgm[N] の重力が鉛直下向き に働き,小石は,地球上では加速度 g = 9.8[m/s2] で, 月面上では加速度gm = 1.62[m/s2] で 落下していく. そのシミュレーションを動画で表して比較する.地球上では空気抵抗を無視している.
「地球上と月面上の自由落下」の画像上にマウス ポインタを置くと,動画が始まる.はずすと初期画面にもどる. t = ... の数字は運動し始めてからの経過時間(単位は秒)を示す.
地球上の自由落下
1秒間経過ごとの高さ
高さ x [m]
地球上と月面上の自由落下
高さ x [m],時間 t [s]
地球上  月面上
月面上の自由落下
1秒間経過ごとの高さ
高さ x [m]
同じ 100m の高さから自由落下させたとき,地球上では 4.52s で地面に 達し,月面上では 11.11s で月面に達す. 落下の加速度は質量にはよらないから,この動画の落下の仕方も質量には関係ない.
地球上と月面上での自由落下の速度,落下距離,高さの時間的変化のグラフと表式




[m/s]
  落下速度の時間的変化の表式
  鉛直下向きを正の向きにとり,落下速度を v [m/s],
  時刻を t [s] とすると,初速度は 0 [m/s] なので,
  次式が成り立つ.
        地球上 v = gt
        月面上 v = gmt
  ここで, g = 9.8[m/s2], gm = 1.62[m/s2] である.




[m]
  落下距離の時間的変化の表式
  落下距離を s [m],時刻を t [s] とすると,t = 0 で
  s = 0 に注意して
        地球上 s = (1/2) gt2
        月面上 s = (1/2) gmt2
  となる.


[m]
  高さの時間的変化の表式
  高さを x [m],時刻を t [s] とすると,x は t = 0 で
  の高さ h から落下距離だけ減少していくので
        地球上 x = h - (1/2)gt2
        月面上 x = h - (1/2)gmt2
  が成り立つ.
[A.3] の終